「捨てる」を「生かす」へ「実生ゆずアップサイクルの新しい一歩」
特定非営利活動法人 実生ゆずアップサイクル研究所では、高知県安芸郡北川村の実生ゆずの搾汁後果実の買取を、今年度より本格的にスタートしました。
その第一歩として、11月24日から搾汁後の果実の買取を開始し、地域の皆さまに向けて折込チラシを配布しています。

本来は「廃棄」されていたゆずを、地域資源として「生かす」
ゆず果汁を絞ったあとの果実(皮や果肉、種)は、これまで多くが廃棄されてきました。
私たちは、こうしたゆずを「捨てる」から「生かす」へと変えるアップサイクルの仕組みづくりに挑戦しています。
現在、この搾汁後果実は主に次のようなかたちで活用されています。
- 自然療法サロンから生まれたスキンケア&サニタリーケアシリーズの原料として活用
- ゆずの香りや有用成分を引き出した新商品開発への展開
- 地域の里山資源としての価値を高めるアップサイクル素材として研究・活用
これらの取り組みを通して、廃棄ゼロの商品開発をめざすとともに、持続可能な里山の未来をつくることを目標としています。
高齢化が進む農家にとっても「助かる仕組み」
北川村をはじめとする産地では、高齢の農家さんが多く、搾汁後の果実を処理すること自体が大きな負担になっていました。
今回の買取は、そうした農家の皆さまからも好評をいただいています。
- これまで「捨てるための手間」だった作業が不要になる
- 搾汁後果実を資源として引き取ってもらえる安心感
- さらに買取という形で収入にもつながる
農家の負担を減らしながら、地域の資源を無駄なく生かす――この両立こそが、実生ゆずアップサイクル研究所のめざす姿です。

12月5日時点で、すでに約2トンを受け入れ
買取開始後、地域の農家からの持ち込みは順調に増加しています。
12月5日現在、受け入れた搾汁後果実の総量は約2トンに達しました。
今後も、北川村をはじめとする実生ゆずの産地と連携しながら、「実生ゆずのすべてを活かしきる」アップサイクルの形を探求していきます。