
農機具の多くは近代化と機械化の波に押され、失われつつあります。しかし、木材や竹など身近な素材を使った伝統的な農具には、環境負荷が少なく、地域の気候風土に適した優れた工夫が込められています。当法人は、地域の農家から直接技術を学び、その作成方法や使用方法を記録・体系化しています。
この活動は、単なる技術の保存にとどまらず、持続可能な農業文化の再評価につながります。道具を自ら作り直しながら活用する知恵は、資源循環や低コスト農業の実践にも資するものです。次世代に伝えるべき地域の「生活文化遺産」として、農機具づくりの技術継承を推進しています。